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Mさんのための化粧台 / Dressing Table for M

設計 ship architecture / 中村俊哉+藤井愛
製作 element wood works / 土田耕一

architect:
ship architecture / toshiya nakamura + ai fuji
craftsman :
element wood works / Koichi Tsuchida

photo:ship architecture
結婚を記念して、親御さんからの贈り物として化粧台を依頼された。
三面鏡として使えること、ドライヤーやヘアアイロン、化粧道具などを収納できるスペース、茶道等の着物の着付けの際にも使えるように、姿見としての機能も求められた。
化粧台にはなにか女性の特別な場所というイメージがあって(わたしたちはそれを「女子の宇宙」と呼んだのだが)他人が簡単には触れられない、その人の内面そのもののようなところがある。
それならば求められる諸機能も含めてひとつの箱の中にすべて収めようと考えた。箱の中が宇宙になる。
おもての扉を開くと三面鏡が現れ、さらに鏡の扉を開くとドライヤーや化粧品等のすべての道具類が収納される2層の構成にした。
記念品であることから、ラグジュアリーさを求めつつコストを最小限に抑えるため、ナラの24mm角の無垢材でフレームや脚部を組み、面は突板貼りのフラッシュでフレーム間にはめ込むつくり方とした。
普段使用していない時間が多いため、その時の立ち姿がチャーミングになると良いと思い、最終的には2本脚で立つ生きもののようなフォルムとした。
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